資産運用、投資にはリスクがつきものです。しかし投資する商品によってリスクは大きく異なります。
例えば日経平均株価に連動するインデックス投信であれば、1年、2年など短期で見れば価格が下がることもありますが、価格が0円になることはありません。それどころか10年、20年単位の長いスパンで考えれば価格が上がっている可能性が高いと思います。
逆にトヨタやソニーなどの個別株の場合は日経平均株価以上に値上がりする可能性もありますが、上場廃止などのリスクがありますので最悪価値がほとんどなくなる可能性もあります。
一方、外貨預金やFXの為替取引は為替が円安?円高?どちらに動くかを予想することは非常に難しいので、一般の投資家であれば1/2の確率で資産を減らしてしまう可能性が高いと思います。
このように一口に投資といってもリスクはさまざまで、基本的にリスクとリターンは比例します。
例えば日経平均株価が1年で2倍になることはまずありませんが、個別株であれば銘柄によっては1年で2倍どころか5倍、10倍になる株もあります。もちろん逆もしかりで、日経平均株価が1年で1/2になる可能性は極めて低いですが、個別株では1/2どころか1/3、1/5になる可能性もあるのです。
つまり投資をするうえで自分はどれほどリスクを負えるのか?を考えて投資先を選ぶ必要があります。
そんな中、大きなリスクを負ってでも大きなリターンを得たい方に人気なのが
ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号通貨)です。
2017年は仮想通貨元年と言われ、ビットコインだけではなくアルトコイン(ビットコイン以外の通貨の事)も軒並み上昇し、いわゆる1億円を超える資産を築いた
"億り人"を多く輩出しました。
ちなみに2017年、1年間でどれほど値上がりしたのでしょうか?主要な仮想通貨の2017年1年間の値上がりは以下の通りです。
2017年仮想通貨の値上がり |
仮想通貨 |
値上がり |
ビットコイン(BTC) |
約14倍 |
イーサリアム(ETH) |
約86倍 |
リップル(XRP) |
約273倍 |
モナコイン(MONA) |
約377倍 |
ネム(XEM/NEM) |
約240倍 |
リスク(LSK) |
約129倍 |
どうでしょう?もう笑うしかありませんね(^^;)上記は時価総額の高い仮想通貨ですが、時価総額の低い通貨の中には1000倍を超える値上がりをしたコインもありますので、「仮想通貨はバブルだ、投資ではなく投機(ギャンブル)だ」と言われるのも仕方ありません。
ビットコインの14倍も凄いですが、例えば時価総額2位のイーサリアム(ETH)を2017年1月1日に「10万円」買っていれば、2017年12月31日には10万円⇒860万円に、時価総額3位のリップル(XRP)であれば10万円⇒2,730万円になっていたんですね・・・(この2つはいずれビットコインの時価総額を抜くのではないか?と言われています)。
2017年の値上がりを見ればやはり多くの方が仮想通貨に興味をもち、実際に取引を始めた人も多いと思いますが、当然ですがこれほど大きなリターンを得らえるということは、それ相応の大きなリスクもあるということを知っておかなければなりません。具体的には仮想通貨には以下のようなリスクが考えられます。
~取引所(販売所)リスク~
2018年1月26日に仮想通貨取引所のコインチェックからネム(XEM/NEM)が、当時のレートで約580億円分、不正取引によって流失し世間を驚かせ、仮想通貨は怖いと思った方も多いと思います。
結局コインチェックはネム(XEM/NEM)保有者に約460億円分、補償する形となり(88円のレート保障)、コインチェックは1月26日から停止していた現金の出金を2月13日に再開しましたが、通貨の出庫、取引などの再開は停止したままで、ネットなどでも再開するまでは「預けた日本円、通貨などが戻ってこないのではないか?」、「倒産するのではないか?」などと多くの顧客を不安にさせています。
つまり仮想通貨取引の場合、常に取引所(販売所)はハッキングされるリスクがあり、投資家は自分ではどうすることもできないリスクを負うことを覚悟しなければならないのです。
コインチェックの場合はある程度、補償されましたが、今後同じようなことが起こった場合はどうなるか分かりません。
※コインチェックは2018年11月26日で扱っている全ての通貨の取引、出金を再開しました。
~自分のパソコン、スマホリスク~
仮想通貨の取引所(販売所)へログインする場合は二段階認証をオススメします。ただ二段階認証も完璧なわけではありませんし、仮に自分のスマホが盗難された場合、あっさりと不正ログインされる危険性があり、不正ログインされて自分が保有している仮想通貨を送金されたら取り戻すことはかなり困難となります。
つまり仮想通貨をするなら、自分のパソコン、スマホのウイルス対策を万全にし、スマホの管理、ログインID、パスワードの管理などを徹底しなければなりません。
~価格の大幅下落リスク~
株の場合はストップ高、ストップ安がありますが、仮想通貨にはそのような物は一切ないので、上がりだすとたった1日で価格が2倍になったり、逆に1日で価格が1/2になることもあるので心臓に悪いです。。
ただそれくらいの覚悟がなければ仮想通貨の取引はやめたほうが良いです。
実際2018年は仮想通貨が大暴落し、ビットコインは最高値(240万円)の1/6(40万円)にまで下落し、1/10以下になった通貨も多いです。
~税金のリスク~
2018年現在、仮想通貨の税金の取り扱いは
雑所得です。
雑所得とは給料などの所得と合算して税率を求めるので、最大で4000万円を超えると所得税45%、住民税10%、つまり仮想通貨の売却益と給料を合算して4千万円を超えると55%、税金で持っていかれるので、例え仮想通貨で1億円利益が出ても5500万円の税金がかかるので4500万円しか手元に残らないこととなります。
これが株、投資信託、FXなら利益の20.315%(2037年まで)なので、仮に株で1億円利益が出ても約2千万円税金で持っていかれて約8千万円は手元に残るので、税金面からすれば仮想通貨は割に合わない投資かもしれません。
しかも株や投資信託は3年間、損益通算できますが、雑所得にはそのような制度はないので、仮に2018年に仮想通貨でマイナス1億円で、2019年に1億円利益が出ても、2018年のマイナスは関係なしに2019年分は55%の5500万円を納付しなければならないのです。。
ここまで仮想通貨の魅力やリスクなどを説明してきましたが、いずれにしても仮想通貨(ブロックチェーン技術)には大きな未来があることは認めざるを得ません。
各国が仮想通貨について規制したがるのも、自国の通貨に変わる可能性がある、つまり脅威に感じているからです(特に中国・・・)。
だからといってこれからもビットコインをはじめとする仮想通貨の価格が上がり続けていくかは分かりませんが、投資の1つの選択肢としては考える必要があると思います。
ただこれから仮想通貨取引を始めるなら必ず金融庁に認可されている販売所(取引所)を利用し、リスクを分散させるためにも複数の取引所の口座を開設することをオススメします。
例えばビットコインを1つの取引所だけで保有している場合、取引所がハッキングされたりした場合、最悪預けている日本円、通貨(ビットコイン等)が返ってこないことも考えられるので、複数の取引所に分散して保有していれば全ての仮想通貨を失う危険性は低くなりますし、現状では取引所によって扱っているコインも異なるので(Aというコインが今後、価格上昇する可能性が高いと分かっても自分が利用している取引所ではAというコインを扱っていない場合があるため)、チャンスを逃さないためにも金融庁に「仮想通貨交換業者」として登録されている複数の取引所(販売所)の口座開設をおすすめします。
⇒GMOコイン
仮想通貨を取引所へ置いておくのはハッキングリスク、倒産リスクなどがありますので、購入したコインのデータを直接自分で保管しておく方法があります。それがUSBメモリのような端末
ハードウェアウォレットです。
具体的には以下のような感じです。
◎取引所で口座開設⇒入金
◎ビットコイン、イーサリアム、リップルなどの仮想通貨を購入
◎購入したコインをそのまま取引所へ置いておくか、自分のハードウェアウォレットへ送付する
◎現金化したい場合は再びハードウェアウォレット⇒取引所へ送付する
ハードウェアウォレットに購入したコインのデータを保管しておけば、取引所がハッキングにあったり倒産しても関係ありません。現金化したい場合は取引所へコインのデータを送付すれば現金化できるので、多額のコインを保有している方はハードウェアウォレットの検討をおすすめします。
ただハードウェアウォレットにコインを保管しておけば100%安全というわけでもなく、ハードウェアウォレット端末を紛失したり盗難されるリスクもありますので、保有しているコインは複数の取引所とハードウェアウォレットに分散して保管することが最もリスクを抑えることができるのかもしれません。
※ハードウェアウォレット端末を紛失してもパスフレーズがあれば復元可能で、盗難されてもPINコードがなければ解錠できないので、ハードウェアウォレット端末とパスフレーズ、PINコードは別々に保管しておきましょう。
⇒暗号通貨ハードウェアウォレット Ledger Nano S
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